温度計に限らずセンサーというのは人間の五感に代わる機械的、電気的な仕組みということができます。

人間は五感によって外界の情報を得、それに基づいて判断したり何かの行動を起こしたりしています。例えば道を歩いている際に目で見て前方から自動車から迫っていると分かれば、危ないから道の端によけようかということになるわけです。判断や行動は五感で行っているわけではなく脳や神経、さらには筋肉の動きでしょうが、そもそも情報を得るためには五感を働かせないといけません。

温度情報を得るのは、人間は主には皮膚感覚、あるいは飲食物の温度であれば口や舌の粘膜での感覚ということになります。人間の代わりに、あるいは人間のために動いてくれる機械や電化製品にはこのようなセンサーが必要とされることが数多くあります。温度計センサーはどのようなところに使われているのでしょうか。人間でもそうですが、皮膚なり舌なりで温度情報を得るのは、それに基づいて判断し行動を決めるためということができます。

寒いから服を1枚余分に着るとか、熱々の食べ物だから少し冷えるまで待つというようにです。機械でも同じで、温度計センサーが必要なのは、温度情報に基づいてその機械の動作を決めるためにこそ必要です。機械の中でもそういう動きを全くしないものであれば必要はありません。例えば、冷蔵庫にはこの仕組みが必要であり、実際に用いられています。庫内の温度情報に基づいて庫内を冷やすとか、あるいはもうこれ以上冷やさなくて良いという判断を行っているからです。