センサーを用いた温度計について

温度計は研究や試験の現場、工場などの生産現場での温度測定に用いられます。

センサーと呼ばれる温度を感知する部品から得られたデーターを、表示させるのが温度計の役割です。温度を感知する方法としてはいくつかがありますが、熱電対や測温抵抗体と呼ばれるものは接触式の温度計として広く採用されています。熱電対は、異なる2種類の金属線で閉じられた回路の両端が異なる温度下に置かれると、温度差から電気が流れるというゼーベック効果を用いたセンサーです。両端子間に直流電圧計を接続して、温度差から発生する熱起電力を測り、換算して表示させます。JISによって8種類の規格化がされていて、対応する条件で分類されます。

補償導線がついていて、熱電対の端子部分の状況変化で生じる誤差を補償する機種もあります。保護管や隙間に絶縁材を充填したものは、高温や悪条件下でも長期の連続使用が可能です。測温抵抗体は、金属の電気抵抗値が周辺温度によって増減する現象をもとに、温度上昇が電気抵抗値を一定の関係にあることを利用して、抵抗値の測定で温度を表示するものです。主に白金を素線とするセンサーが一般的であり、JIS規格で3種類に分けられています。

白金線はセラミック製の巻枠に封入されていて、熱によって白金がゆがみを受けないように工夫されています。小型で応答特性が速いのが特徴で、狭い場所や微小の物体を測定するのに適したものです。それぞれ特徴があるので、採用にあたっては特性を活かした機種の選択が求められます。

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