温度計センサーとは、機器にとって利用しやすい形で温度情報を把握できる仕組みのことです。
例えばお湯を沸かして保温する電気ポットであれば、スイッチを入れて水温が100℃になればヒーターを止める必要があります。これができないと、いつまでもヒーターが作動し続けてせっかくのお湯は全て蒸発してしまうことになるでしょうし、さらには空焚きとなって火災の原因にさえなるかもしれません。この場合、水温が100℃になったことを検知する仕組みが絶対に必要であり、温度計センサーが必要となります。
あるいは、最近の電気ポットは、単にお湯を沸かすだけではなく沸かした後にお湯が冷えてきた場合、自動的に再沸騰させる機能がついているものもあります。常に熱湯を使いたいという人のためには、例えば95℃を下回れば再度ヒーターを作動させる仕組みを備えていたりします。この場合には、内臓されている温度計センサーは100℃と並んで95℃という水温も検知できるようになっている必要があります。
一方で、普通に目で見る温度計とは異なり、それ以外の水温についても検知できるような仕組みは特に必要ありません。今の水温が20℃であろうが40℃であろうが、それとも氷水の0℃であるかは機器として把握する必要がないということです。このような目的のためには、例えばバイメタルなどが用いられていることがあります。異なる2種類の金属を貼り合わせたもので、温度変化によって膨張率が異なることを利用し、曲がり方が変わることを利用したものです。